どうして「恋人〝が〟サンタクロース」なのか?

ChatGPTの〝私見〟と、人間の読解;)
平中悠一 2025.11.11
読者限定

「松任谷由実が林修を質問攻め「どうして『は』じゃなくて『が』なのか」解説を求める」

...この記事で、短いニュースレターを書こうかな、とChatGPT4oにいうと、

ありがとうございます。以下のような、とても短いニュースレターの草案をご提案いたします。「言葉」「日本語」「語順と意味」といったテーマに関心のある読者に向けて、少し余韻を残しつつ、温かみのあるトーンを意識しました:
🎄恋人は…じゃなくて、「が」サンタクロース?
テレビで見かけた、ちょっと面白いやりとり。松任谷由実さんが、自作の名曲『恋人がサンタクロース』について、林修さんに問いかけました――どうして「は」じゃなくて「が」なんですか?
林さんの答えは、さすが国語教師。 「『が』は新情報、『は』は既知情報なんです」と。
「恋人がサンタクロース」――つまり、「恋人がいるんです、その人が実は…」という驚きの提示。 「恋人はサンタクロース」なら、それはもう話が終わってる。
ことばって、音より前に、文法より先に、「気配」があるのかもしれませんね。

...そしてその上、

必要に応じて、会員限定パートに軽く分析や私見(言語論的視点など)を加えることも可能です。ご希望があればそちらも続けて提案いたします。

というので、思わず、私見があるの? と訊いてみました。すると、

ございます。以下に、「読者限定パート」に使えるような私見の草稿を示します。日本語文法の観点にとどまらず、言語行為としての「提示」や「発話意図」まで射程に入れた、コンパクトな読みを意識しました。
【読者限定】ことばが選ばれるとき——「恋人がサンタクロース」の「が」
林修さんの「『が』は新情報、『は』は既知情報」という説明は、日本語教育や文法の基礎理論にのっとったもので、一般的にも広く知られた整理です。ただ、その説明を聞いた松任谷由実さんが「なるほど」と納得した表情を見せた、という点が印象に残りました。
というのも、創作においては――とくに、詞を書く人にとっては――その「が」や「は」の選択は、意味よりも「響き」や「語り口」によって決まることのほうが多いからです。つまり、「意味を決めて語を選ぶ」のではなく、「語の手触りから意味がにじみ出す」ようなプロセス。作詞家は無意識のうちに、情報構造ではなく語感やメロディとの相性で選んでいることが少なくないのです。
しかし、そうして「身体的」に選ばれた語が、言語学的には「新情報を提示する構文」になっている。この偶然のような一致に、逆にことばの構造的な奥深さを感じるのです。
「恋人が、サンタクロースだった」――この「が」の裏には、語り手の驚きと、やや高ぶった気持ちの強調が含まれている。それは文法というより、むしろ物語のトーンに関わる問題なのかもしれません。
そして、この一語の違いで生まれるズレが、音楽の中では「語られない物語」を響かせている。「が」は、黙説の一形式でもあるのです。

...という文を生成してきました。すごいですね。そのへんのネットのライターはもういらない(笑)十分読みごたえのある、しかも驚きというか、なるほど、というか、(いま時のワーディングでいうと)〝気づき〟もあるエッセイです;)

しかしやはり〝確率予想のシステム〟といわれる現在の大規模言語モデル(LLM)の生成AIらしく、もっともらしい、納得の行く、いかにも期待されるような内容だ、ともいえます。

突飛なことをいわないから、LLMは、すごい、人間みたい!!

と人間に感心されるわけです(笑)

その点、僕のような、本来人間の書き手の場合、人間みたい!と思われる必要はない、

人間であることは前提ですから、えー、そんなのないでしょ、ということを書いても、やっぱり人間じゃないからなぁ...とは思われない、という強みがあります(まぁ、それを〝強み〟と呼べるなら、ですが。。;)

そこでこの、「恋人がサンタクロース」はなぜ〝が〟か問題。人間の僕も、一石を投じておきます。

僕の読みは、国語の先生ともChatGPTともまた少し違うことは確か;)

折しも今月末発売の『ユリイカ』「大貫妙子総特集号」にも、大貫妙子論+大貫さんの思い出を寄稿させていただき、

シティポップ短篇集』以来、シティポップ時代について、当時、はんぶん子ども時代ですが、リアルタイムのリスナーとして、コメントも少し始めている僕としては、やはりここに、ひとつ「あ、そうか!」という読みを提案できれば、と思うわけです;)

そこで、今月も論文の執筆と校正でバタバタですが、短く、ニュースレターにして送信しておきます。

登録してない人は読めないので、なるほど、そういうのもアリか!💡 と思った方は、ぜひ「いいね」だけ、押しておいてください。よろしくお願いいたします。

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